今月の一枚

2017年2月 ゾンネC4 クセノン50mmF2

クセノン50mmF2レンズ付きのゾンネC4型。大きな一眼式ファインダーの対物レンズが目を引く

ボディ前面右手側上部の小さなダイアルはシンクロ切り替え

ボディ前面右手側上部の小さなダイアルはシンクロ切り替え

ファインダーは一眼式なので、接眼部は1つ。スローダイアルがメインダイアルの後ろにある

ファインダーは一眼式なので、接眼部は1つ。スローダイアルがメインダイアルの後ろにある

シャッターボタンの位置など、ライカとかなり異なっている。

シャッターボタンの位置など、ライカとかなり異なっている。

裏蓋はヒンジ開閉式。ボディ右側面に裏蓋開閉ダイアルがある。

裏蓋はヒンジ開閉式。ボディ右側面に裏蓋開閉ダイアルがある。

マウントはライカスクリューマウントと互換。カメラ底部には三脚穴しかない。

マウントはライカスクリューマウントと互換。カメラ底部には三脚穴しかない。

クセノン50mmF2レンズのマウント部

クセノン50mmF2レンズのマウント部

F5.6 1/100

F5.6 1/100

F2開放 1/100

F2開放 1/100

F8 1/100

F8 1/100

F5.6 1/100

F5.6 1/100

F5.6 1/100

F5.6 1/100

F5.6 1/100

F5.6 1/100

オフィチーネ・ガレリオ社から分かれたアントニオ・ガット(Antonio Gatto)が、ボルデノーネの近くに1948年に設立したカメラメーカーが、ガット・ゾンネ(Gatto Cav. Antonio (Sonne))社です。ライカに対抗する高性能カメラを開発することが目的でした。製造したカメラはライカに範をとったレンズ交換可能な連動距離計式フォーカルプレーンシャッター機で、4種類が知られています。製造台数は合計で2,000台ほどしかありません。ゾンネとはドイツ語で太陽の意味です。

1947年にはじめて登場したゾンネⅣ型は、布幕フォーカルプレーンシャッターを備え、
ライカスクリューマウント(L39)を持ち、基線長38mmの連動式距離計を備え、外観もライカDIIIによく似た小型カメラでした。シャッター速度は1/20~1/1000秒とバルブでしたが、系列はライカとは多少異なっています。シャッターボタンの位置がライカと異なっていて、シャッターダイアルの中心にあるのはおもしろいです。

最初期モデルは距離計&ファインダー部が直方体でしたが、後に丸みを帯びたデザインに変更されました。ライカと大きく異なる点は裏蓋をヒンジ開閉式としたことで、これにより本家ライカに比べて圧倒的にフィルム装填は容易に行えるようになっています。当時の標準レンズはオフィチーネ・ガリレオ製のアドレナー(Adlenar)50mmF3.5と、エリオナー(Elionar)50mmF3.5の沈胴鏡胴でした。製造台数は500台程度とされています。

ゾンネV型は1950年に登場した2番目の機種で、スローシャッターが備わった改良型です。シャッター速度が1秒から1/1000にスロー側に広がっています。スローダイアルはライカとは位置が異なっていて、主ダイアルの後方に配置されています。なお後期になるとシンクロ装置を備えているそうです。この時代になると交換レンズとしてドイツのシュナイダー社から、クセノン50mmF2やクセナー50mmF2.8/F3.5の供給を受けています。またエリオナー50mmF3.5レンズもありました。ゾンネV型は製造台数は400台程度ともっとも少ないモデルです。

次のゾンネC型でファインダーが大きくなりました。Cは「カラー」の意味だそうです。またシャッターにシンクロ接点が備わっています。
今回ご紹介するゾンネC4型は、さらにファインダーを大改良して一眼式にしたカメラです。一眼式ファインダーを市場に投入したのは、なんとライカM3より1年早いのです。独特のデザインが目を引く珍品カメラです。C4モデルは、ゾンネシリーズでは一番多く製造されたカメラですが、それでも700台ほどでしかありません。ガット・ゾンネ社は1955年に事業を停止しています。

今回ゾンネC4で作例写真を撮影しましたが、とても使いやすいカメラでした。ファインダーは鮮明でピント合わせはしやすいです。二重像がピンク色なのが新鮮でした。クセノン50mmF2レンズは、写真の通り開放からシャープな描写のレンズで、とてもよく写ります。
弊社ではゾンネ全機種の分解整備が可能です。どうぞ遠慮なくご相談ください。

フィルムはフジ業務用フィルムISO100