今月の一枚

2008年10月 オリンパス・ペンD Fズイコー32mmF1.9

セレン光電池式メーターはEV値を表示する。

シャッターダイアルと絞りダイアルの間の窓に表示されるEV値をメーターの値と合わせる。

ピントは目測式。3mと1.2mのところにクリックがある。

F.Zuiko 32mmF1.9レンズ。

メーター部を取り外したところ。

シャッターの分解。

作例 11/250 F11 コニカミノルタ センチュリア200

作例2  1/60 F8 コニカミノルタ センチュリア200

作例3  1/250 F11 コニカミノルタ センチュリア200

 

解説

このところずっと中判カメラが続きましたので、今回は久しぶりにハーフサイズのカメラを取り上げます。このページをご覧になる方には、たぶんご説明がまったく不要なカメラ、オリンパスのペンDです。もし詳しいことをお知りになりたいようでしたら、インターネットで検索すればオリンパス・ペンシリーズのカメラの説明はたくさん出てきますので、ここでは詳しい説明は省かせていただきます。

初代ペン(1959年)から始まるペンシリーズは、大口径レンズを搭載したこのDシリーズや、EズイコーW25mmF2.8を搭載した広角専用機ペンワイド、自動露出機構を内蔵して誰でも簡単に撮影ができるようになったEEシリーズなど次々と新機種が現れ、大きく発展しました。さらに1963年には世界で唯一のハーフ判一眼レフカメラ、ペンFが登場するまでになったのでした。 この時代ハーフサイズは他社からも参入して大ブームとなり、1964年には35mm判レンズシャッターカメラの国内生産台数をハーフ判カメラの生産台数が越えたそうです。

トップカメラと言うべきペンシリーズは生産台数が多いため、稀少で高価なペンワイドを除けば現在でも比較的入手しやすいカメラ群ですが、すでに40年前後が経過しているので、長く愛用するには整備が欠かせないと言えるでしょう。

ペンシリーズは今も大変人気が高く、弊社でも修理のご依頼が多いカメラの一つです。距離計のないシンプルなカメラですから、通常のオーバーホール料金は18,000円(税別)です。なおセレン光電池を使用した自動露出方式のペンEEシリーズは、セレン光電池交換の場合、オーバーホール料金は30,000円(税別)となります。またペンD系のメーター修理も別料金となる場合がございますので、詳しくはカメラをご持参の上ご相談ください。